離婚しても戸籍に「離婚」が記載されなくなる裏ワザ

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戸籍謄本は、めったに人に見せるようなものではありませんが、それでも提出を求められることがあります。ましてや離婚したことある場合は少々抵抗を感じる方がいるかもしれません。

 

「転籍」後の戸籍には、「離婚」が記載されない?!

もちろん離婚した事実は、戸籍から抹消することはできませんが、「現在戸籍」を見ただけではその人が離婚経験者かどうか判断できない場合があります。

それが離婚後に「転籍」をした場合です。

実は、離婚後に「他の市区町村に転籍」すると離婚の記載は「移記」する必要がないため、転籍先の新しい戸籍には離婚の事実は記載されていません。
「移記」とは、以前の戸籍に記載されていた内容を新たな戸籍に「移し替える」ことです。
夫婦の戸籍は戸籍筆頭者に夫、その次に妻が記載されているのが一般的です。そしてこの夫婦が離婚すると、夫と妻の欄にはいずれも離婚した旨が記載されます。

離婚後、妻はその戸籍から抜けて自分の親の戸籍に戻るか、一人で新しい戸籍をつくるか、いずれかの方法を選択します。
当然この段階では、元夫婦の戸籍にはそれぞれ「離婚」したことがしっかりと記載されています。

戸籍法では新たな戸籍を編製した場合に、それまでに記載されていた内容を「移記すべき事項」として定めています。
※下記「戸籍法施行規則」抜粋参照

実は、この「移記すべき事項」中には「離婚」の旨を「移記せよ」とは、どこにも書いてありません。

例えば離婚した夫の戸籍には自身が離婚した旨と、「×」印の入った元妻の名前が記載されています。
そしてこの夫が「他の市区町村に転籍」すると新たな戸籍が編製されるので離婚した旨や元妻の名前も記載されなくなるわけです。

一方、妻は離婚後に戻った戸籍あるいは新たに出来た戸籍には、いずれにも「離婚」の旨が記載されています。
この妻もその後さらに「他の市区町村に転籍」すれば、離婚した旨が記載されていない戸籍が出来上がるのです。

 

「他の市区町村」に転籍することが、ポイント

ここでポイントなのが「他の市区町村」に転籍するということです。
「同じ市区町村」内で転籍しても本籍地番の欄が変わるだけなので意味がありません。
こうすることで「現在の戸籍」を見ただけでは、その人が離婚経験者かどうかは判断できなくなります。

ただし、あくまでも「現在の戸籍には記載されていない」だけなので、転籍前戸籍や昔にさかのぼって除籍謄本を取り寄せた場合には、すぐにわかってしまうことも事実です。

※参照
【戸籍法施行規則】(昭和二十二年十二月二十九日司法省令第九十四号)
第三十九条
新戸籍を編製され、又は他の戸籍に入る者については、次の各号に掲げる事項で従前の戸籍に記載したものは、新戸籍又は他の戸籍にこれを記載しなければならない。
一 出生に関する事項
二 嫡出でない子について、認知に関する事項
三 養子について、現に養親子関係の継続するその養子縁組に関する事項
四 夫婦について、現に婚姻関係の継続するその婚姻に関する事項及び配偶者の 国籍に関する事項
五 現に未成年者である者についての親権又は未成年者の後見に関する事項
六 推定相続人の廃除に関する事項でその取消しのないもの
七 日本の国籍の選択の宣言又は外国の国籍の喪失に関する事項
八 名の変更に関する事項
九 性別の取扱いの変更に関する事項
2  前項の規定は、縁組又は婚姻の無効その他の事由によつて戸籍の記載を回復すべき場合にこれを準用する

 

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